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接客業・サービス業を辞めたいと思ったら、早く行動を始めた人ほど「転職」は有利になる。だからすぐに次への1手を打つべし
最終更新:2019年1月28日
毎日たくさんのお客さんの喜怒哀楽を受け入れる接客業・サービス業のみなさま、お疲れ様です。
日々「そもそもこの客相手にする必要あるのか?」みたいな不毛なクレームにお疲れのことと思います。私も数年前そうでしたから、よくわかります。 お客さんの満足を一番に考える。これがサービス業の使命なんだけど、そもそも解決する必要のある話なのか?みたいな理不尽なクレームに削られて、日々疲弊していませんか?
はっきり言って、疲れているうちはまだいい。その「疲れ」が「絶望」に変わったら、残念ながらそれ以上今の心が快復することはない。
さぁ、新しい生活へ。新しい仕事へ。動くなら「今」だ。数年前、家電量販店の店員だった私が、「今」転職へ動くことの大切さをここで説明していきたい。
当時の私が「今」を大切にしなかったおかげで、電気屋を辞める為の転職活動は約1年(内定まで10ヶ月、引き継ぎ1ヶ月)かかった。どうせいつか動くなら、それは「今すぐ」じゃなければいけない。
接客業出身者が転職して新しい人生を得るにあたって、「いつが転職活動を始めるにあたって有利か」なんてことは一切関係ない。動いた人から「自分が本当にやるべき仕事」へのきっぷを掴む。
参考:接客業に向いてないと気づいたら
参考:接客業からの転職に挑戦するオススメの時期とは?
参考:接客業経験者の強い味方。転職エージェントとは?メリットとデメリットの比較
接客業を一生続ける覚悟はあるの?
接客業は果たして「一生続けられる」仕事なのだろうか。
そう疑問を持つことは、誰しも一度は経験しているハズ。声に出さないのは、デリケートな話題だからだ。
もちろん、接客という仕事にプライドを持っている人はいるだろうし、それで一生食っていく!という人へ無理に次への一歩、「転職」を薦めようととは思わない。
ただし、
少しでも接客業を辞めたいと考えたら、すぐに動き始めるべきだ。
仲のよい同僚に情がある?ボーナスが少しだけなら出る?
それは果たして、あなたが人生を通して「がんばる」理由になるのだろうか。いまの環境は、そのまま定年まで続ける価値があるものなのか?
かといって、接客業しか経験していない自分が果たしてすんなり転職できるのだろうか?
そんな風に悩んでいる余裕があるなら、「今すぐ動く」べきだ。実にもったいない。
世の中にある仕事の約半分、50%近くはサービス業だと言われている。冷静に周りを見渡してみよう。アパレル販売の経験がある事務員、元ホテルマンの企画屋、ケータイショップ勤務時のPOP作り経験から広告を手がけるようになったアートディレクター、そんな「サービス業、接客業経験をしたうえで次のキャリアを歩んでいるひと」がかなりの数居ることに気がつく。※筆者の知人友人の例
これを書いている私だって、今でこそ広告屋でバタバタと広告主に振り回されながら企画営業職をやっているけれど、数年前まで接客業をやっていたひとりだ。約8年の家電量販店での接客経験がある。
決して悪い思い出ばかりじゃないけど、今の充実した仕事と案件の合間にまとめて取っている有給休暇を思えば、もう少し早く転職に動くべき(あと3年早く)だったと今振り返ると思う。
みな、接客業から転職できないのではなくて、「しない」だけ
「接客業経験者はろくな仕事に転職できない」「サービス業・小売業やってたやつは転職で不利」などと愚痴りながら接客業を続けているやつがいる。(かつての私か?)
はっきり言ってそれは誤解であるし、そもそも「接客はしょーもない職業」と無意味に下見ながらダラダラ今の仕事を続けてるってずいぶん時間がもったいないと思うのだが…
今がどうしようもなく苦しいけど、一度辞めたら転職はおろか正社員という雇用形態で雇われなくなってしまうのでは…?と不安になるのも理解できる。
ただ、その不安への言い訳のために、「接客業は転職できない、不利、無理」みたいな論調を周りに振りまくのは止めていただきたい。
それは接客業が転職に不利なのではなく、愚痴ってるソイツのオーラが卑屈なだけだ。
そもそもネチネチしてるやつはどんな仕事の経験があったってろくな転職はできない。大手メーカーで開発やってようが2本指の広告代理店でプロデューサーやってようが、無理。
逆を言えば、ある程度真面目に接客をやっていた人は転職市場でも浮かずに良い転職ができる。
今が苦しくてどうしようもないのに、転職「できない」。
今が苦しくてどうしようもないのに、転職「しない」。
これは、似た字面であっても、意味は全然違う。
転職したいけど、そもそも何から始めたらいいかわからない。という人はまず転職エージェントに登録して、その道のプロに相談してみる。最初は不安だったり、恥ずかしいかもしれない。でも30代後半、40代、50代と年を取るにつれて「あの時ああすれば…」なんて後悔するよりは1000倍マシだ。
接客業・サービス業出身者が転職で失敗しがちな6つのつまずき
「強み」となる経験でウソをつく。転職を戦い抜くには、正直さと客観視が必要。
接客業・サービス業を経験をした我々の「強み」とは何だろうか。
残念ながら、自分へのコンプレックスか、ウソの経験を語るひとがいる。
人事、面接官はいい人を探すのに必死だし、何より何十人、何百人と見てきたプロだ。ウソは必ず見抜かれる。ゆえに「つよみ」と「客観視」という2つの要素をもとに、誠実に行動したい。
参考:接客業経験者の転職市場での「強み」は?何を武器に転職を戦うか
接客業出身者は、プランを立てるのが苦手。(仕事において短期決戦で結果を求められるから。)
こうなりたいという予測をたてる。(転職したい企業は?職種は?業種は?)
↓
予測に向かって行動してみる(名前だけでろくに調べずに会社を選んで即お祈りされていないか?)
↓
行動した結果をフィードバックする(面接に失敗したら、自分をどう表現するべきだった?受け答えは人事担当者に魅力的に映った?)
↓
フィードバックをもとに、さらに行動する(自分の話を聞いてくれる求人をさらにあたる)
↓
内定をつかみとる
これをひとりでパーフェクトに、スマートにできるだろうか。
安心してほしい。ほとんどのひとが、そんなテキパキとはできない。しかしなんとなくやって転職出来てしまった「強運」の持ち主でもない限り、これらの努力すべきポイントは絶対に無視できない。
地獄が見たいなら、まずはぶっつけで転職活動をしてみるといい。計画も立てずぶつかるだけじゃ苦労するだけで内定は至難の技よ?
授業やバイトを休んで就職活動していても許された新卒としての就職活動とは、訳が違う。転職活動は今の生活を一切変えずにしなければならないものだ。
今の仕事だって冷めているとはいえ、絶対にないがしろにはできない。関係が悪化した環境で仕事をひとまず続けていくのは想像以上に辛いから手を抜けない。
しくじると転職活動していることがバレて、今の職場に居づらくなることだってある。
転職活動は本来孤独な戦いである。が、自分を「客観的」に見れなければ面接に全敗する
自己評価は甘くなる。これはどんな人間だってそうだ。たしかにウソで着飾ったとしても、人事担当者はあなたの本当のすがたを知らないかもしれない。
でも、向こうに座る面接官だって良き仲間に巡り合う為に必死だ。
あなたがあなたを過大評価していれば、その不自然さは絶対に気づかれる。
自分を客観視できるのとできないのとでは、転職の成功確率は劇的に変わる。
今いる会社を後腐れ無く辞められるか
誰だって敵は作りたくない。たとえば今のアナタが小売店で働いているなら、できれば自分の古巣でたまに買い物したいハズ。内部を知っているから色々と便利だし。
しかし円満退職は簡単なようで難しい。
内定から円満退職までのプロセスに失敗があると大惨事だ。
内定まで上手くいっても、退職時にミスをするとこれからお世話になる転職先にまで迷惑をかけてしまうことだってある。
接客業出身者を受け入れてくれる求人は本当に存在しない?
一般的な転職サイトに登録すればわかることだが、ちょっとでも「いいな」と思える求人には
「3年以上の営業経験」
「何かをプレゼンし、競合から勝ち取った経験」
「企画職経験者優遇」
こんなフレーズで接客業出身者は門前払いをくらうことが多い。
一見すると、接客業からの転職は難しく見える。
でも見渡せば、「昔は接客やってたんだよ!」という人はかなりの数いる。そりゃそうだ。世の中の仕事の半分は接客業なのだから。
ではなぜ、世の接客業経験者の多くは異業種で活躍できているのだろう?
参考:接客業経験者をこっそり探してる?「非公開求人」ってなに?
接客業に向いてない=人としてダメ、なんて言葉に耳を貸すな
「こんな仕事も出来ないのに他で通用すると思ってるの?」
「ヨソはもっと辛いよ。甘えちゃダメ」
とか上司や先輩に言われたことない?私はあります。で、勇気をもって転職したらどうだったか。
私は家電量販店での接客のあと、通信機器の法人営業、広告屋と2回転職したけど、両方とも全然仕事できてたし接客時代のほうが圧倒的に辛かった。
多分、「ヨソじゃお前なんて無理」系のワードは、ただの他人のエゴです。意味なし。
転職活動に「当たって砕けろ」、は苦労があっても意味はない
家電量販店での販売という仕事に染まりきっていた当時の私にはプランの立て方がわからず、当たって砕けろ以外の選択肢がなかった。
それでうまくいくほど転職活動は甘くなかった。
それでも当時とにかく転職サイトを片っ端からあたって、数打てばあたると思っていた。当たるはず無いんですけどね。
しかしだからこそ、今ではこう思う。「行動は大事だけど、きちんと計画もたてないと」と。無計画に転職活動を始めて唯一良かったのは「まずは行動した」というところかな。動かないと意味はない。
「変な焦りや無計画な行動は面接担当者は絶対に見抜く。転職活動そのものにアタフタしてるやつは絶対に採用されない」
一番重要なのは、「その会社に移ってどう働くか」である。転職活動そのものが大事なわけではない。
接客から事務へ転職、接客から営業へ転職、そんな経歴の人いっぱいいるよ?
多くの接客業からの転職希望者は「営業職」もしくは「事務職」を目指すだろう。
とくに事務職を目指すひとは、人と人との関わりに疲れてしまっている事が多い。本当にお疲れ様です…。「接客から事務は難しい」なんて声も聞くが、接客業から事務職にだって、きちんと要点を抑えれば異業種転職は十分可能だ。
さっき言ったとおり、世の中の仕事の半分は「接客業」だ。周りを見渡してみよう。一つの会社に入れば安泰だったバブル期とは違い、自分の都合が変われば転職は当たり前の時代になった。そんな時代だから、接客経験のあるひとはいくらでもいる。「元接客業」をコンプレックスにする必要はない。だっていっぱいいるんだもの。
経歴を気にするより、「次の経験」がつめる別の会社にさっさと潜り込むほうが、その後の人生100倍有意義な時間を過ごせます。
参考:接客業経験者の転職市場での「強み」は?何を武器に転職を戦うか
今を振り返っての後悔は、「接客業を長くし続けたこと」
「新卒は3年はそこで働け」という風潮があるが、それは半分ホントで半分ウソだと思う。
新卒は経験が積める場所なら3年は馬鹿にせず知見を溜めろ。それ以外はさっさと辞めろ
となればホントかな。
私は契約社員2年、正社員で6年、計8年を家電量販店の接客で過ごした。
残念ながら、8年の接客経験よりも、1年半の営業経験の方が濃い経験だった。接客業では責任者、管理者職も経験したのに、平の営業の方が実入りが大きかったのはなんとも皮肉な経験だ。。。
自分の興味のある業界に移れば同じ時間でその数倍はいろいろな体験ができるということ。なにせやる気が違うから。
私は接客業そのものを批判するつもりはない。今を思えばあの経験だって「楽しかった」し、全くムダとも言えない。
その時代の同僚で今でも会って酒を呑む人も居る(その同僚も転職済み)し、自分の選んだ道にツバを吐く気もない。
ただ、
「長く居すぎた」のだ。
「接客小売はやってもいいが、つまらない、キツイと思うなら長く居るな」と強く言いたい。
あと3年早く転職に動いていれば
3年早く自分のやりたいことが始められれば
もっと早く今の生活に辿りつけたに違いない。
「違和感」を感じたあの時、すぐに行動すれば良かったのだ。思い立ってすぐに動いていれば・・・
それだけが、充実した今の唯一の後悔である。
あなたは疑問を持ちながら続けて後悔しませんか?「続ける」ことは偉いことだけど、嫌々続けて本当に得するひとはだれですか?あなたじゃない、他の誰かじゃありませんか?
筆者が接客業を辞めた理由:接客業を続ける違和感と、それが無力感に変わった時。