接客業出身者の円満退職。仕事をできるだけ穏便に辞めるたった1つの心得

      2016/12/12

「円満退職」とは、自己満足の世界観だ。

と言うと怒られてしまいそうなものだが、紛れもない事実なのだから仕方ない。

接客業という出入りの激しい業界に8年も居て、管理職もつとめた自分が思うのだからこの感覚は間違っていないと思う。

8年間で軽く70名近い同僚が失意の中辞めていき、40名以上の先輩が身体をイワしギブアップ、そして200名近い後輩部下が私を憐れみの目で見ながら去っていった。

自分が目に見える範囲でもこの人数だ。毎月数人、ヒドイときは数十人のペースで辞めていく。いちいち追い出し会なんてやってられない。感傷にひたる暇もない。

それでも毎年300名以上の人間が新卒中途で入ってくるのだから、人数のつじつまは合ってしまう。大手接客の世界は恐ろしい。

今なら憐れみの目で私を見てきたその理由も痛くわかるのだが、当時は何の疑問も感じなかった。今忙しくも真っ当な生活を送りながら、あの時去っていった彼らは「真の勝ち組」だったのだろうなぁ。

色々な辞め方を見てきた。もちろん穏便に辞めたやつもいるし、店長と大声で喧嘩して辞めたやつ、突然行方不明になって数日後富士の樹海でサバイバーやってたところを警察に保護されたやつ。

色んな形があって、それでも共通して言えることは、そいつが「やめた3ヶ月後は過去の人」になっていること。そこにやめ方の違いは無い。すべての人が辞めたあとは「過去」になる

つまり、「円満に辞められるかわからない」なんて消極的な理由で転職活動が始められないのは、実にもったいないし、「自意識過剰」もいいとこ。

接客業の円満退職におけるたったひとつの心得

それは「代わりはいくらでも居る。自分ひとり造作もない」と思うこと。

冒頭を読んで、あることに気がつくだろう。そう、代わりなんて誰でもいるし、どうとでもなるということだ。「俺が辞めたら会社が潰れる!」なんてことは絶対にない。

万が一そいつが辞めて潰れる程度の会社なら、どうぞ潰れてください。会社の根幹を成すスーパー社員が「辞めたい」と思わせた時点で経営部が無能なのです。

日本には2016年現在約400万社も会社がある。その仕事を引き継いでくれる「代わりはいくらでも」あります。

それはさておき、私の体験はずいぶん極端な例だと思うが、それでも企業の規模、関わる人間の人数に関わらず代わりなんて見繕おうと思えば、いくらでもどうとでもなるのだ。

外科医のお医者様だって、病院を辞めるときは辞める。人間の身体を、命を扱う特殊専門職でさえ、仕事は辞めることがあるし、所属が変わることだってあるんだ。

なら、「自分が辞めることでその会社がこうむるマイナス」ってどんなもんだろう。少なくとも人が死ぬわけじゃない。気楽に、とは言えないが、思いつめる必要はないはず。

それを踏まえた上で、できるだけ「円満に」辞める方法を考えていこう。

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最低でも1ヶ月前には伝える

常識的な会社に内定が決まれば、「明日から来てください」みたいなことには絶対にならない。大体1ヶ月程度は待ってくれる。

それでも、できるだけ早く次の会社で働きはじめる必要がある。自分を選んでくれた会社への誠意だ。

でもきちんと前の会社の有給は消化すべきだし、例え取れなくても、1週間位はゆっくり身体を休めながら次の仕事への準備は必要な時間だ。

そのためには、なるべく前倒しで退職の下準備を進めておこう。

退職は、民法上2週間前に通知していれば出来る

とはいえ、2週間前にいきなり「辞めます」ではあまりに常識と離れてしまう。

まずは口頭で直属の上司に「切り出す」こと。一般的には辞めたい日付の1~2ヶ月前。

ここで重要なのは「相談」ではなく、「切り出す」こと。

相談すると引き止められたり、トンチンカンな条件交渉が始まってしまう。あくまで淡々と、ドライに進めていこう。

また、このタイミングで会社の就業規則があるのなら確認しておく。通常は民法規定にそって進むが、会社独自のルールが決まっていることもある。

退職交渉

よほどの事がない限り引き止めには絶対にあう。理由は以下

・あなたが有能な戦力だから
・上司のメンツ・保身(上司には部下への管理責任がある)

会社によっては、普段は肩書しか知らない「○○マネージャー」とか「○○統括」みたいなポジションの人と面談させられたり、飲みに連れ出されたりする。

これは辞める人間が有用であったり、若い人間ほど強くなる傾向。20代でこの肩書を持つオトナと対峙するのは大変緊張するが、面識もなく電車内ですれ違えばただのオッサンオバチャン達だ。物怖じすることはない。

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穏便に有給消化が出来るなら

このまま穏便に有給消化をした上で退職できるなら、退職日はつぎの会社の入社日前日を退職日にすること。

例)入社日9月15日なら、退職日は9月14日に設定

忘れがちだが、有給消化中も前の会社には籍が残っている。有給が終わる日付=退職日 だ。

さもないと、社会保険などの手続きの際にバッティングしてしまい、入社先の企業に迷惑をかけてしまう。

有給消化は全て出来れば理想なのだが、あまり待たせるとつぎの会社にも迷惑がかかる。最悪有給消化は妥協し、つぎの会社の入社日に合わせる形がベストだろう。

転職先を決めずに接客業から脱出

これは最後の手段と考えるべし。

転職活動に時間もとれないくらい常時忙しい。

もしくは転職を妨害されてどうしようもないとき。心が、からだが壊れる寸前でドクターストップが掛かるような状態のみ、「次が決まって無くても辞める」という選択肢はある。

基本的にオススメはできないが、どうしても次が決まる前に辞めるなら、絶対にエージェントを使ったほうが良い。

転職エージェントの参考:転職エージェントって?メリットとデメリットの比較

事前にエージェントに登録し、「辞めたあとにすぐ決まる見込みがありそうか」を事前に意見をもらっておくべし。

何もない、手ぶらの状態が楽しいのは最初の1週間だけだ。後先考えずに「辞める」ことだけを先行すると大きな失敗につながる。

退職理由の一例

退職理由は、はっきり言って「なんでもよい」。

ただしお互いに社会人だ。体裁だけはととのえよう。常識的に辞めるなら「個人的な」退職理由で辞めること。

将来やりたいことができた

・将来やりたいことがはっきり見えてきて、今の会社ではそれは実現できないから辞める
・将来の目標に向け、学校に通い直したい

間違っても「現状への不満」をぶつけてはいけない。前向きに新しい道へ進みたいことを伝える。

こうすれば円満な退職につなげられるし、一般的な上司なら応援もしてくれるだろう。残りわずかな仕事も不都合なく終わらせられる。

家族の面倒を見なくてはいけない

家族の介護を理由にするのも、辞める理由としては言いやすい。

家族の体調が良くないのに「辞めるとは何事だ!」とは引き止めにくい。

ただ、家族が元気でピンピンしてる状態でこの理由をつけるのはウソになってしまうので、良心の部分と相談しよう。

前向きに辞めることを強調する

辞めるときに大事なことは、「前向きな」退職であることを強調することだ。現状への不満をぶちまけてしまうと、お互いにしこりが残り、円満退職とはほど遠いものになってしまう。

何より、仕事をやめるのは人生を明るく見つめ直すことだ。現状から逃げたいと思っていたのだとしても、それは自分のこれからをより良くするための決断だ。

明るく、前向きに、しかし申し訳なさは忘れない。堂々としていれば良いのだ。オドオドしてると丸め込まれる。

退職届→引継ぎは特にていねいに

退職届は、一生に何度も出す書類ではない。書き方がわからなくて当たり前。ていねいに誠意をもって書けていれば大抵は受理される。これも会社のフォーマットがある場合もあるので参考程度に。

引継ぎは、その会社に残る仲間のことも考えて進めよう。間違っても爆弾案件を放置したまま逃げたりしてはいけない。立つ鳥跡を濁さず、の精神を忘れないこと。腐っても我々はサービス業に関わったのだ。最後まで誇りを忘れるな。

退職は、勇気の必要なこと。辞めたみんなが通ってきた道

退職には、勇気も体力も必要だ。ゆえに、なるべく円満退職で終わりたいと最初に考えるのだろう。

しかし、初めから言っているように、すべては「自己満足」の世界だ。常識の範囲(引き継ぎしない、突然消えない)で進めれば、まず問題なんて起こらない。

今の職場の仲間も、お世話になった情は少なからず残るものだ。それでも、よく考えて欲しい。

今一番大事なのは、「次に働く仲間」なのだ。内定をくれた企業の上司、仲間は、あなたが仕事に参加すること心待ちにしてくれている。接客業出身者は「電話対応がていねい」「人当たりがいい」なんて自分からすれば当たり前だと思っていることが強く評価される。次の職場でも絶対に上手くやれる。

前を向こう。あなたの明るい未来は、ちょっとの勇気で動いたすぐ先にある。

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お世話になったエージェント様

リクルートエージェント

リクルートエージェント

ともあれ最大手のエージェントさん。わたしが一番最初に登録したところで、いろいろと良い意味で転職するにあたって衝撃を受けた会社。ここのインタビュアー※求人紹介の前に、転職希望者の面談をしてくれる人はとにかく褒める。そんなにホメられたらからだがムズムズしちゃいますよ、というぐらいホメてホメてほめまくってくれる。経歴ややりたいことを気分よく話せるし、これでもかとあいづちをうって真摯に聞いてくれるが、ホメられたことを面前のまま受け止めるとかんちがいを引き起こすので注意が必要。開かれた求人からクローズ案件までとにかく求人量がすさまじい。質より量な印象があるので、自分で瞬時に判断するヤル気が必要だが、求人が来すぎて悩むなんてのは贅沢な話かも。

DODAエージェント

転職サイトDODAで転職

全体的に温かい印象の強いエージェントさん。私が利用したときは改修中だったのか専用フォームからではなく、メールでのやりとりが中心だったのを覚えている。送られてくるメールもコピペ対応ではなく、それぞれ案件ごとにコメント貰えたりして、とても親身だったのが印象的。担当になってくれた人は良し悪しをはっきり言ってくれる人で、何事もこざっぱりと直球で言ってくれたのがかえってありがたかった。販売サービス系へ入るための転職にも強みを持っていて、これは「接客業経験者の扱いにも慣れている」ことの証明でもある。

キャリコネ転職サービス

ここは事前面談がなく、キャリアシートのみの登録でサクッと始まる中小規模のサービス。「キャリコネ」という会社OBが年収から待遇から生々しく語るサイトを利用したひとは結構多いのではないか。そこが運営するエージェントサービス。こざっぱりしたホームページからは想像も出来ない熱い、熱意を持った担当さんが付いてくれたので良い意味で意表を付かれたエージェントさん。私の経歴にたまたま合ったのもあるのだろうが、非公開求人を積極的に紹介してくれた印象が強く残っている。紹介してくれる案件もウィットに富んだものが多く、他のエージェントさんとの差を付けるために様々な施策を組んでいて、熱意がこちらまで伝わってくる。実際に案件紹介をしてくれるプロジェクト担当さんは人によってトーンが違い、たまに妙にサバサバしてる人がいたりもするが、それを補ってあまりある採用活動のサポート力があった。

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