転職成功に必要な「客観視」ということばの違和感

      2017/05/30

転職活動において、自分を客観視するちからが必要である、自分のつよみを客観視して職務経歴書を書こう、なんてことがよく書かれているが、それは本当だろうか。

これは一面では正しいと言えるが、もう一面では間違えているとも言える。

では、転職において必要な「客観視」とはどのようなものだろうか

そもそも「自分を客観視する」ことは不可能

転職サイトや転職を勧めるブログ(このブログもそういう意味ではこのカテゴリーに入っちゃうのか。自爆)でよく

「自分を客観視することが転職成功の近道」

と書いてある。私自身も接客業という商売に見切りをつけて転職活動をしていたころは自分の事を一生懸命「客観視」して、つよみや自分の経歴を天井から眺めるかのごとく見る努力をしていた。しかし苦しみ、もがき、「お前の夢なんて叶わない」なんて笑われたりしながら1度目の内定で接客業脱出。そして2度目の転職でやっと居場所を見つけた。

そのなかで、遠回りしながらも、ひとつの結論が私にはある。

自分で自分を客観視するなんて不可能。

そりゃそうだ。無理だよ。自分で自分を客観視するなんて。不可能です。これが「客観視」することが半分「間違っている」とした理由。

「自分で自分を客観視して、つよみをまとめよう」

「周りのひとが自分のことをどう見ているか客観視できるようになろう」

なんて事を平気で他人に言っているやつは、転職を考えるくらい仕事で悩んだ経験が無いか、自分で自分を客観視できると煽ってテキトーなことを言っている無責任な奴のどちらかだ。

もう一度言いますが、

自分で自分を客観視することは不可能です。なぜなら、どうやっても最終的には自分を肯定してしまうから。謙虚に自分が苦手なことを挙げられたとしても、それを最終的に「自分アピール」に変えてしまう。他人から「○○さんは○○出来てすごいよね!」と言われたことは信用できるだろうが、自分で自分を肯定すると何やら胡散臭くなってしまう。

もしかしたらこの記事を読む前に、「自分を客観視」することにチャレンジした人がいるかもしれない。結果はどうだったであろうか。

おそらく、「"なんとなく"出来た」か「全然ムリ」かのどちらかだろう。その「なんとなく」出来たひとも、本当にこれが自分の"採用してもらえる根拠"になるかどうか疑わしいと思っているのではないだろうか。

安心してほしい。「自分を客観視するのはバッチリ!まかせて!」な人はほとんどいない。もし万が一居たとしたらとっくにどこかの超優良企業にヘッドハンティングされて「転職活動」なんて意識せずとも自分の居場所が見つかっちゃう超人なので、転職のライバルにはなりえない。

あなたが間違っているわけではない。あなたが実力不足のポンコツということは決してない。「自分を客観視」はできなくて当たり前なのだ。

「客観視」というワードが自己理解を難しくする原因

とは言え転職活動を円滑に進めるためには、自分という人間がどんな人間で、「何ができて」「何がしたい」かをまとめておく必要がある。この2つのポイントが転職活動における「客観視しよう」というひとつのワードで言い表されていて、なにがなにやらわからなくなってしまうことがそもそもワケがわからなくなる原因だ。

「何が出来る」を言えること。「何がしたい」を言えること。これが転職活動における内定を勝ち取るために必要な「武器」ではあるのだが、これら自分をアピールする部分はどう決めていけばよいのか。

「何がしたい」は自分で決める

たとえば、「事務職の仕事がしたい」とか、「こどもに関わる仕事がしたい」などの、これから自分が目指していく仕事、何になりたいのかの部分は自分で決めていこう。

これは絶対に他人に握らせてはいけない部分。これを他人に決めさせてしまうとまた近いうちに転職活動をするハメになる。「こんなはずじゃなかった」になってしまう。

よって、最初は多少無謀なチャレンジでも良い。「自分はこうなりたい!」は自分で決めていい。

「何が出来る」は出来るだけ他人に見てもらう

逆に、「○○が得意」や「○○の業務に携わってきた」という自分がやってきたことは、ある程度自分でまとめたうえで、他人に見てもらうと良い。

恥ずかしい、と思うかもしれないがそこは最初少しだけ我慢。自分がやってきたこと、つよみにできることは「職務経歴書」という書類を作って面接に向かうわけだが、この書類は作ったら必ず面接官に提出するまえに他人に見てもらう。

これをするのとしないのとでは、出来の違いに天と地ほどの差が出る。はっきり言って自分ひとりで作った職務経歴書なんてただの自慢話になってしまっている事がほとんど。もしくは転職活動には役に立たない部分をアピールしてしまっていて「ズレ」が生じてうまくアピールできていない。

どうせ面接官には見られる書類なのだから提出前に「他人」のフィルターを通して見てもらおう。

ただし、見せてはいけない人がいる。

・今の職場の同僚、上司
・自分と同じ職種に就いている人
・親、親友

この人たちには見せてはいけない。

今の職場の人たちは論外だ。そもそも転職活動をしていることすら明かしてはいけない。彼らはどんなに良い人たちだったとしても、必ず足をひっぱろうとしてくる人の耳に入り最悪内定前に仕事を辞めなくてはいけなくなることもあり、不幸な結末になる。

自分と同じ職種に就いている人も、あまり効果的とは言えない。自分と同じ目線を持った人たちであり、その仕事を見る目にフィルターが掛かってしまっている可能性がある。

親、親友は時として最大の理解者になりえるし、基本的にはあなたを応援してくれている人たちのはず。しかし、そうするとどうしても目線が優しくなり、厳しい意見やそれこそ「客観視」した意見をもらえない可能性がある。親、親友にだけはどうしてもということなら経歴書を見せても構わないが、話半分に聞く自制心を持とう。

「絶対に無理」と「これは最悪妥協できる」を自分で決める

自分が転職活動をするうえで、「絶対これだけはムリ」ということと、「他が好条件なら妥協してもいいかな」を把握しておこう。

「絶対無理」の例

残業月80時間以上
自分の家から通勤に1時間以上かかる
年収が300万未満

などなど。これじゃ仕事を変える意味がない!と絶対に妥協できない部分はあらかじめ決めておく。

「妥協できる条件」の例

残業月30時間程度はすることになる
年収が希望条件より多少下がってしまう
通勤に電車の乗り換えは無いが、少しだけ遠い

これら、内定の条件のなかで、「絶対ゆずれない条件」と自分の条件に少しずれが出ているが、まぁ「これなら妥協できるかな」、なラインをあらかじめ決めておこう。そうすることで、求人を探すにも、複数内定が出た場合でも「自分の大事な一歩」がぶれずに済む。100%オールクリア―な転職はなかなか難しいかもしれない。でもこうした「妥協点」を見つけておくとかなりこころが楽になるし、自分を見失わずに済む。

まとめ

自分ひとりだけで「自分を客観視」した気になるのは大変危険だ。なにせ筆者もこれに気がつかなかったおかげで転職活動最初の半年間地獄を見た。0勝31敗※当時の手帳調べ

「客観視」なんて難しい言葉に惑わされることはない。自分のやりたいことは思い切りわがままを言っていい。ただし、自分という人間がどう次の働き方で貢献できるのか、次の仕事で受け入れてもらうのか、この部分は他人にゆだねた方が転職活動において圧倒的に効率が良い。

もし「相談できるひとがいない」と思うのなら、プロの診断を受けてみるという手もある。転職を決意したは良いものの、「自分の客観視」に途方に暮れているのならまずは相談してみよう。思わぬところから自分の新しい一歩が見つかることもある。

参考:転職活動支援のプロ「転職エージェント」とは?

お世話になったエージェント様

リクルートエージェント

リクルートエージェント

ともあれ最大手のエージェントさん。わたしが一番最初に登録したところで、いろいろと良い意味で転職するにあたって衝撃を受けた会社。ここのインタビュアー※求人紹介の前に、転職希望者の面談をしてくれる人はとにかく褒める。そんなにホメられたらからだがムズムズしちゃいますよ、というぐらいホメてホメてほめまくってくれる。経歴ややりたいことを気分よく話せるし、これでもかとあいづちをうって真摯に聞いてくれるが、ホメられたことを面前のまま受け止めるとかんちがいを引き起こすので注意が必要。開かれた求人からクローズ案件までとにかく求人量がすさまじい。質より量な印象があるので、自分で瞬時に判断するヤル気が必要だが、求人が来すぎて悩むなんてのは贅沢な話かも。

DODAエージェント

転職サイトDODAで転職

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