接客業から転職するには、強力なサポートを得るべき

      2016/12/12

接客業から転職したい!と考えたとき、始めに何から取りかかればよいだろうか。すでに辞めたやつから話を聞く?転職サイトに登録する?

それも大事なことだとは思う。私も最初は今上げたこの2つから取り組んだ。

でも冷静に考えてみてほしい。辞めたやつの話を聞いたとして、それを再現できるのだろうか?同じ会社に入りたいわけじゃないし、やりたいことだって同じとは限らない。

転職サイトに登録したって、履歴書は学生のときに書いたことがあるとしても、「職務経歴書」は書ける?

そもそも職務経歴書って何を求められて書くものなのかわかります?私は当時さっぱりわかりませんでした。

唯一辞めた元同僚から話を聞いて再現できそうだったのは、「転職エージェント」に頼ってみようということ。

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転職エージェントに手伝ってもらって接客業を辞めた元同僚

転職エージェントとは、転職マッチングサービス(リクナビ、マイナビ等)が一緒に運営している事が多い、「転職支援サービス」のこと。

殆どのサービスは無料で受けられることが多く、大体は3ヶ月間という期限付きでお手伝いしてもらう契約を結ぶ。

本人にヤル気が無いとあまり長い時間は付き合ってもらえない結構シビアなサービスだが、その分本気になればいくらでも頼れる。

この転職エージェントサービスのうち、無料で登録できる所を複数「契約」し、自分をエージェントに売り込んでもらって転職したということだった。

私は転職エージェントというサービスがあることを全く知らなかった。このサービスを利用すると、

予め履歴書と職務経歴書を先方に送っておき、後日時間を作って直接面談(←ここ超重要)する時間を作る。

「自分が望む求人」「自分の持つスキルを活かせる(欲しがっている企業)求人」等の話をしながら、
「過去の実績から、書類選考は通りそうな求人」等など、様々な観点から求人を紹介してくれるという。

間にエージェントが入っているお陰で書類選考で落ちる確率はぐっと減り、しかも事前に面接のアドバイスもしてくれると至れり尽くせりという代物。

だまされたつもりで、大手の転職エージェントに登録してみる

「いいからだまされたつもりで登録してみろって。求人の質も違ってびっくりすると思うよ」という同僚の強い勧めもあり、転職エージェントに登録してみることにした。

担当してもらえるエージェントにも腕の大小があるようで、まずは1社に登録して転職を進めていき、スケジューリングが出来るようになったら他のエージェントとも契約して、比較しながら空いている時間を作らないように活動を工夫するのが良いようだ。とりあえず名前の知っている大手のエージェントを調べてみると、大手はどこもエージェントサービスを運営していた。しかも無料で。

・リクナビエージェント
・マイナビエージェント
・DODAエージェント
・enエージェント

色々なとこがやってるようで迷ったが、直感で「リクナビエージェント」をまずは頼ってみる事にした。

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即連絡が来て、面談の日時をすりあわせ。

登録フォームから必要な情報を入力していき、連絡を待った。

特にプロフィール情報は聞かれることの密度が濃く、この辺で求人の向き不向きもみているのかなぁと。

待たされるかと思ったら、なんと翌日にはメールが届いた。「直接会って、インタビューをさせて欲しい」とのこと。

直接顔を合わせて、転職動機なども含めて話を聞きたいのだと。

時間もかなり配慮してくれたので、現業の午後出社の日の午前中を使って面談することになった。休日が潰れなくてなんと便利な・・・!

面談は5日後に決まり、面談前日までに履歴書と職務経歴書を所定のページからアップロードしろとのこと。

当日の面談はその資料を使って進めていくらしい。自分の書いた履歴書を添削前提で赤の他人に読まれるのはちょっと恥ずかしい感じもあったが、そんな事で自分のチャンスを潰したくなかったので、赤裸々にあるがままの自分を書いて出した。

女性の担当で、「聞き役」に徹してくれるインタビュアー

当日はリクルートエージェントの本社オフィスに招かれ、お茶をもらいながら個別ブースで着席。

今までの経験や、転職したいと思った理由、転職で探している業種や、将来の夢など、みっちり1時間近くかけて細かく聞かれた。

当日の担当は「聞き役」専門らしく、自分を「インタビュアー」と名乗っていた。

さすが聞き役を名乗るだけあって、私の経験や良い部分を少しでも聞き出そうと、とても聞き上手な感じの良さ。

とにかくこちらを絶対に否定しない。この人こそ接客業をやるべきなのでは?と思ってしまうくらい気分よくしゃべってしまった。手元の資料にはびっちりと手書きで書き込みを入れていたため、かなりこちらの状況を把握しておこうという気概が感じられて好印象。

「接客業は長くは続けられない」に共感

私が長々と自分語りをしていく中、ポロッと転職動機の話題で放った「接客業は長く続けられない」という部分には強く共感してくれた。

インタビュアーさんもとある有名ブランドのアパレルで接客をやっていた経験があるようで、それでも私と同じ「接客が苦手ではないんだけど、先行きへの不安」から、リクルートに転職して就活支援をしているという。なるほどオシャレなスーツにイケてるルックスだと思ったわ・・・アパレル出身の人は華やかでいいなぁ。

その方は今の働き方に、充実感を感じているという。

接客業出身は、まずは自分の良いところは認めつつ、今までの経験はココロの片隅にしまって、新しい経験に貪欲にチャレンジしていくことが大事だと教えてくれた。暗に「接客業は転職という観点から見て経験が弱い」と遠回しに語っているに他ならない。

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頑張って取った「家電製品アドバイザー」と「販売士」。

営業のときはネタにしかならなかったけど、広告業界に来てからは、結構役に立ってる。珍しい資格だから名刺代わりになって、ムダじゃなかった。

インタビューが終わったら「求人担当」へチェンジ。今度はダメ出しも

一通りインタビューが終わった所で、そのインタビューを元に今度は求人担当が話を聞いてくれるという。

今この場でいくつかの求人も紹介してくれるようで、15分ほどデータ整理で時間を待った。

もらったお茶で乾いた喉を潤していると、今度は落ち着いた感じの求人担当さんが出てきた。

ちょっと渋い顔をして。(笑)

実はこの時、私は接客業の経験しかないのに「編集者」への求人を希望していた。

インタビュアーさんは「うちは膨大なクローズ案件の求人があるので大丈夫」と言っていたが、やはり世間はそんなに甘くないらしい。

求人担当の方は「いきなりなるのは無理です。ただし本気で目指すなら、10年は下積みがあればまた違った求人も紹介できます」と前向きな言葉ももらえた。

でもそれじゃ編集者になる頃にはアラフォー。それまで収入の安定しないアシスタント丁稚奉公は不可能だ。大人しく諦めて現実的な道を探すことにした。

1回で決めようとせず、徐々にステップアップするイメージで。

私は転職といえば、即戦力となり1発で決めるものだと思っていた。

少なくとも1人で転職活動していたときは、そのつもりで玉砕覚悟の求人にかじりついていた。しかしそれはどうやら一部のプロフェッショナルが成功する道のようで、実際には「1~2回はステップアップの転職活動」をする方が多いのだという。今思えば、接客小売に染まりきっていた私には「短期で結果を出す」以外の選択肢がなかった。自分の転職でさえ、長期的なプランを描けない自分が居た。

私は、「お客さんの購買意欲をくすぐりたい。接客トークで1人のお客さんに響くのではなく、自分の力で100人や1000人、もっと多くの人の心を動かしたい」という夢を語っていた。

そんな漠然としたイメージの話を、担当さんは笑わずに聞いてくれ、その上で、「広告」の業界を目指してみるのはどうか、と提案してくれた。

「この業種に転職したい!」という明確な目標のなかった私は目が覚めた気がした。そして「1回で自分の望むキャリアを描ける人は割合で半分も居ない。焦らず、必要なスキルを身につけていきましょう」と。私が語った1販売員には夢みたいな話を真顔で受け止め、的確なアドバイスをくれたのだ。

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その場では10社ほどの営業職系の求人をもらう

検討の結果、「広告系」の会社に移るにしても1発で受かるのはやはり難しいようで、いくつか求人を見せてもらったが、今現在の私では書類審査でハネられてしまう条件ばかりだった。

そこで一度「営業職」を経験し、その後で再度自分のキャリアを棚卸ししてはどうか、という提案をもらった。私は幸い「人嫌い」というレベルにまでは達していなかったので、営業という職業にも抵抗が無かった。

販売系は「人嫌い」にまで陥ってしまうほど追い込まれてからの転職活動も多いようで、そういう人は未経験から事務を志すのだという。

未経験からだと「派遣契約」や「契約社員」で下積みを積んでからというキャリアになるようで、これも1から勉強しなおせば2~3年で事務方としてキャリア修正できますよ!とのこと。恐るべし接客業。潰し利かなさすぎ。

契約から正社員までその場で10社ほど営業系の求人をもらって、その日は帰ることにした。

今日からほとんど毎日新着で求人が送られてくるそうで、「なるべく24時間以内に”受ける””受けない”を判断して返信してください」と言われた。

未経験可の広告系求人があったら、そのタイミングで紹介してくれるという。基本的には今の自分にある程度合う~少し背伸び程度の求人をくれるようで、書類もほぼ半数は通るレベルのもの。少しでも興味があれば「会って話をしてみよう」程度でもいいから面接に進んだほうが良いようだ。採用する会社側も「1人でも多くの求職者の話を聞きたい」担当者が多いようで、志望度が申し込んだ時には高くなくても、選考が進んでいくうちに理解が深まって転職が決まるケースもあるようなので、とにかく「数をこなす」事が成功の秘訣なのだ。

すぐ登録して、すぐに会ってみる。怖がっている時間はない

自分一人が持っている知識なんて、たかが知れている。転職を5回も10回も経験しているならまだしも、初めてならなおのこと。

実は私、このエージェントさんに会うまで、半年ほど転職サイトを利用して転職活動してました。

40社ほどエントリーしたけど、書類が通過したのは4社。面接が通ったことは1度も無かったんですよね(汗)

エージェントさんに登録して、ずっと使ってた職務経歴書を「こんなの職務経歴書じゃない」と言われてバッサリ切られるまで、とんちんかんな事ばかり書いてたことに全く気が付きませんでした。誰にも相談せず1人でモクモクと続けていたことが、却って裏目に出てしまっていたのです。

恥をかくのが怖くて、いつまでもこころが疲弊していく職場で我慢するか、恥を忍んでも、回数を重ねるうちに手応えを感じる転職活動を通して新しい職場を探すか。

どちらが建設的なのかは、言うまでもないことです。

続編的なやつ→転職活動は、「対話」だ。接客業をやっていても気がつかない盲点。

お世話になったエージェント様

リクルートエージェント

ともあれ最大手のエージェントさん。わたしが一番最初に登録したところで、いろいろと良い意味で転職するにあたって衝撃を受けた会社。ここのインタビュアー※求人紹介の前に、転職希望者の面談をしてくれる人はとにかく褒める。そんなにホメられたらからだがムズムズしちゃいますよ、というぐらいホメてホメてほめまくってくれる。経歴ややりたいことを気分よく話せるし、これでもかとあいづちをうって真摯に聞いてくれるが、ホメられたことを面前のまま受け止めるとかんちがいを引き起こすので注意が必要。開かれた求人からクローズ案件までとにかく求人量がすさまじい。質より量な印象があるので、自分で瞬時に判断するヤル気が必要だが、求人が来すぎて悩むなんてのは贅沢な話かも。

DODAエージェント

転職サイトDODAで転職

全体的に温かい印象の強いエージェントさん。私が利用したときは改修中だったのか専用フォームからではなく、メールでのやりとりが中心だったのを覚えている。送られてくるメールもコピペ対応ではなく、それぞれ案件ごとにコメント貰えたりして、とても親身だったのが印象的。担当になってくれた人は良し悪しをはっきり言ってくれる人で、何事もこざっぱりと直球で言ってくれたのがかえってありがたかった。販売サービス系へ入るための転職にも強みを持っていて、これは「接客業経験者の扱いにも慣れている」ことの証明でもある。

キャリコネ転職サービス

ここは事前面談がなく、キャリアシートのみの登録でサクッと始まる中小規模のサービス。「キャリコネ」という会社OBが年収から待遇から生々しく語るサイトを利用したひとは結構多いのではないか。そこが運営するエージェントサービス。こざっぱりしたホームページからは想像も出来ない熱い、熱意を持った担当さんが付いてくれたので良い意味で意表を付かれたエージェントさん。私の経歴にたまたま合ったのもあるのだろうが、非公開求人を積極的に紹介してくれた印象が強く残っている。紹介してくれる案件もウィットに富んだものが多く、他のエージェントさんとの差を付けるために様々な施策を組んでいて、熱意がこちらまで伝わってくる。実際に案件紹介をしてくれるプロジェクト担当さんは人によってトーンが違い、たまに妙にサバサバしてる人がいたりもするが、それを補ってあまりある採用活動のサポート力があった。

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